TSU・NA・GI

●“relation”〜本会スタッフのリレーエッセイ〜 17

「私が事務所に行くワケ」 

 なんだかんだで、忙しい毎日。学校行って、バイト行って、それなりに遊んで。そして、その合間合間に、事務所に通う。

 ほとんど一日中居座ることがある。数十分しかいられないこともある。それでも何かと足が出向いてしまう。何も用事が思いつかなくても、行けば何か思いつくだろうと、結局向かってしまうのだ。

 事務所はたいてい慌しい。ミーティング準備に追われるレクスタッフを横目に、補習講師が授業する。遅くまでデスクワークに勤しむスタッフへのあてつけかの様に、打ち上げ後の酔っ払いが収容される。

 初めて事務所に行った時、事務所全体の忙しさ、まとまりのなさに、驚く、というよりたじろいだ。それが今は、なぜか心地よい。

 事務所は、多岐にわたる事業が、ひとところに集まる場所。それぞれがてんでばらばらな事を、それぞれ必死にやっていて、その全てが事務所に集結している。

 お互いに問題を分かち合い、愚痴り合い、指摘し合う場。

 事業部という区分が、事務所に集まることで、BHがひとつの土台であることを実感する。

 事務所のない頃のBHを、知らないスタッフが、私も含め、増えていく。でも、事務所があることが素敵だってこと、すごいってことを、忘れずにいたいと思う。

 色んな人が集まって、色んな話をする。真剣に将来のビジョンを話したり、バカみたいな話をしたり。

 その一瞬一瞬を思い返すたびに、今だから、今でしか過ごせない時間だろうなと、柄にもなく感傷的になったりする。

 もしかしたら、半ばビョーキなのかもしれない。BH依存症?そんなことを思いながら、今日も事務所に行く。みんなに会いに。バカなことを言いに。もちろん仕事を片付けに。

 最後に、このリレーのたすきを米澤亜維にたくします。

特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティー
辰巳 真理子

TSU・NA・GI第3巻第2号(2001/6/20発行)より