「やりたいこと」とはなにか
「やりたいことができた」
「やりたいことがわからなくなった」
「やりたいことが見つからない」
学生たちと話をしていると、よく出てくるワードです。
みんな同じように「やりたいこと」について話すけれど、本当に思っているのかな?と思うことがよくあります。
自分がそんな風に思うときは、大きく2つあるような気がしました。
やりたいこと①「憧れの目標」
簡単にいうと、「楽して手に入ればいいな」というパターン。
「できたらいいな」「やってみたいな」
でも、そんなに頑張ってまで手に入れたいと思っているわけではない。
生きる上では、「できたほうがいいこと」「経験したほうがいいこと」というのはたくさんあると思う。
でも、もう少し正確に言うと、
「できないよりは、できたほうがいいこと」
「経験しないよりは、経験できたほうがいいこと」
というだけな気がする。
特徴としては、
・熱しやすく冷めやすい人が多い印象で、
・自分を周りとの比較によって評価する人に多い気がする
やりたいこと②「やらなければならない目標」
個人的な印象としては、将来の夢や職業が決まっているような学部に進んでいるような子に多い気がします。
学校の先生など、教育や福祉等の分野の子が当てはまるのかな。
自分も小学校教員志望だったため、同じ状況でした。
実習などを通して、数年先の姿をある意味表面的に見せられるとともに、自信の経験に基づく理想像をすでに持っている場合も多いです。
数年後にやることが明確で、そこに理想像や「これからの教員はこうあるべき」とかって話を大学で聞いてしまうと、
「そういう先生にならなくては…!」と思うようになり、
やがてはいつの間にか、「理想の教員はこうあるべき!」という感じですり替わってしまうのだと思う。
この種の目標は、「達成しなければ発生するであろうマイナスの出来事を回避するため」に設定されていると言える。
上記は少し極端ですが、
・できることならやりたくない、
・でも行動を起こさなければ自分にとってマイナスの出来事が発生する、
・だから仕方なくやる
そういう目標のこと。
母親に怒られていやいや宿題をやる小学生(怒られるのが嫌だから、怒られる前に宿題をやってきたとも言えるのかも?)や
衣食住を失わないために、毎朝、嫌々会社に出かけてしょうがなく仕事をする、というのはこれにあたるのだと思います。
では、上の二つには当てはまらない、「真に達成したい目標」とは何なのか。
簡単にいうと、「達成することで手に入るプラスの出来事を追及するために設定された目標」のことです。
「やらなければならない目標」であれば、プラスを求めて次から次へと行動するということはほとんどなく、
マイナスを回避するための最低限の行動しかしないため、高い成果は得られない可能性が高いと言われています。
そう考えると、「すること(行動の中身)」が重要なのではなく、「取り組むスタンスや姿勢」が
マイナスではなくプラスにはたらくようなものを選んでチャレンジするといいんですね。
みなさんがいま、「やっていること」や「やろうとしていること」はどれに当てはまりますか?
ふくい