活動記録
21世紀初すべり!スキーツアー実施報告

 スキーツアーの、2日目の夜企画でのことである。私は子ども達に、「みんなの夢や願い事を書いてください」と言った。企画の内容は、ホテル内で特設神社を設け、初詣をして、絵馬を書いて願い事をしようというものであった。
 私が、その問いかけをしたとき(ちなみに私は「美人神子」役であった。)子ども達から様々な反応があった。「願いごとなんてないよ。」「いっぱいありすぎて書けないよ。」
そんなことを言いながら、子ども達は絵馬を書き始めた。書けた子どもから、絵馬を掛けていったのだが、その中でも様々な子ども達の姿が見られた。
 自信ありげに堂々と掛けに来る子ども。恥ずかしそうに裏返して掛ける子ども。「絶対に見ちゃダメ!」と大騒ぎする子ども。他の子が書いた絵馬を興味深そうに何度も見に来る子ども…。
 「プロ野球選手になれますように…」「ヴァイオリンがうまくなりますように…」「家族がみんな健康でいられますように…」「○○さんと両思いになれますように…」。「アイツが彼女と別れますように…」なんて願いもあった。
 でも、みんなそれぞれほほえましくもあり、ステキな夢や願いだった。リーダーや、スタッフも書いていたが、年齢の違いもあるのか、どうしてもリアルなものになってしまっていたようだ。でも、スタッフだって、子どもの頃はたくさんの夢や願いを持っていたはずである。
 あのとき、子ども達が書いた願いや夢がどこまで叶うのかはわからない。成長していく中で夢もいろいろ変わっていくだろう。10年経てば、スタッフのように、現実に目を向けざるを得なくなってしまうのかもしれない。夢や思いがあっても、それが実現できるかできないか、叶うか叶わないかで判断してしまう。
 私たちの企画もそうである。キャンプの企画が始まった頃は、いろいろ夢を見ながら、あれがしたい、これがしたいと話し合っている。しかし、時期が近づくにつれて、できるかできないかで判断せざるをえなくなってくる。
 私自身は5分先のことも考えていないので、だいそれたことは言えないが、できる、できないに関わらず、最初にそれをやりたいと思った気持ちや、最近当会のボランティア委員会でも言われている、こうなりたいという思い、もっとバクゼンと「こうだったらな…」という思い、つまり「夜空のお星さま」のようなものを忘れてはいけない。あのときの子ども達を見て改めてそう思った。また、子ども達にも、あのときに書いたような、夢や思いや願いを持ち続けてほしいと願っている。
 最後になりましたが、参加してくれた子ども達、ご協力いただいた保護者の皆様並びに、いろいろあったスキーツアーを支えてくれたスタッフの皆様、本当にありがとうございました。

(21世紀初すべり!スキーツアー実行副責任 沖田亜美)