TSU・NA・GI

●くらたにのフリースクール日記 15

 フリースクールでは、活動の原点に「子どもたちで創る」というものがあり、このことから子どもたちの「ミーティング」は大きな意味を持っています。
 ある日、子どもたちからミーティングを完全に子どもだけでやりたい、という提案が出されました。そしてその日から、子どもたちの苦悩の日々がはじまったのです。
まずミーティングを進める役割をだれがするのか?、いつミーティングを始めるのか?、それぞれがやりたいことを主張するだけで、スペースとしての動きが決まらない‥。
毎回ミーティングには1時間以上の時間がかかり、子どもたち同士の言い争いも多くなりました。「ミーティングをどうしたらいいのか」というミーティングも行われました。最後には、ミーティングが苦痛でスペースに来たくない、という話まで出てきて、ひとまず現在は事態収集のためにスタッフもミーティングを手伝う形になっています。
「子どもたちで創る」ということ。すばらしいことなんだけれど、乗り越えないといけない課題も多くある。今回は子どもたち自身でそれを感じてくれたと思います。そしてこれから少しずつでもこれらの課題に取り組んでいってくれればと思います。

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特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティー
フリースクール事業部代表
倉谷 明伸

TSU・NA・GI第3巻第5号(2002/1/1発行)より