●“relation”〜本会スタッフのリレーエッセイ〜　１２ 　「真似しても　ちょっと違う　 　　　　　　　　　　あなたになれない私 　　真似しても　ちょっと違う 　　　　　　　　　　あの人になれない私 　　真似しても　ちょっと違う 　　　　　　　　　　あの子になれない私 　　真似しても　ちょっと違う 　　　　　　　　　　私になれないあなた」 　この詩は、高校１年時、私の生き方に大きな影響を与えた。残念ながら、誰の詩かは分からないが、一人の生きている私の存在がはっきりしていて、とても良い詩だと思う。この頃は、どんな人間になりたいか、を必死で探していた。そして、色々な人を羨んでみたり、憧れたりした。しかし、色々なことが素晴らしいと思いすぎて、一本筋の通った自分の生き方が分からなくなってしまったのだ。 思い返せば、わたしの「なりたい人間像」に辿り着くために、自分の今までの考え方を捨て、素晴らしいと思った考え方を取り入れていたのだ。そして、この詩が「そうじゃないねんなー。」と、気付かせてくれたのだ。人を羨むだけでなく、ひとつ“これだけは譲れない！”という生き方をしっかり持って生きていけば、自ずとすべての道は切り開かれると思う。そんな私に、みんなはなれないのだ！ 詩や言葉、何気ない本の一説が、生き方を支えるヒントになる。私は、気に入った言葉、胸に響いた言葉を書き留めてある。自分自身に迷った時、生き方に苦しんだ時に、そういう道しるべの一冊があると、自信を持って後悔なく自分の道を歩むことが出来るのではないだろうか。 しっかりと自分の生き方を持っている人の話は、人に感動を与える。あらためて、自分の生き方を見つめなおしてみてはどうだろうか。それでは、最後に難波君にリレーのたすきを渡します。

特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティー ボランティアスタッフ 松本　麻子 TSU・NA・GI第２巻第８号（2000/11/20発行）より