TSU・NA・GI

●「のじまのつぶやき」 17 〜断食について〜

 この前、ある雑誌を読んでいると、断食の特集が載っていた。その記事によると、どうやら断食は健康にいいらしい。食べ物を摂らず、身体が欠乏状態になると、日常では分泌されないホルモンが出て、身体にたまっていた脂肪などの余分な栄養の燃焼が促進されるというのだ。どうやら、ある種の欠乏状態は、それまで秘めていた潜在的なエネルギーを顕在化させる作用があるのかもしれない。
 この夏、当会では従来に比べてかなり多くの事業を実施する。国内のキャンプが4つ、それにフィリピンでのワークキャンプや大学生を対象とした対人関係の研修合宿、結構大規模な祭りの運営などかなり慌ただしい夏になりそうだ。果たしてボランティアスタッフは足りるのか、私たちの組織規模と釣り合っていないのではないか、多くのスタッフが不安を抱えながら夏を迎えようとしている。
 確かに、現状では、時間も、人手も、ゆとりも、資金も十分ではない。しかし、その欠乏感のなかから、潜在能力が見いだされることを期待している。この夏、私たちの本当の力が試されようとしている。

特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティー代表
能 島  裕 介

TSU・NA・GI第3巻第2号(2001/6/20発行)より