TSU・NA・GI

●“relation”〜本会スタッフのリレーエッセイ〜 3

 見たい!そう!“ド・ド・ドリフの大爆笑!!”
 最近、ザ☆お笑い番組というものを見なくなったように思う。バラエティー番組と言われる多くがドキュメンタリー化している。金曜8時からの“ウリナリ”では番組の9割方が歌や踊りのチャレンジドキュメント感動編である。その他にも、素人を使った人生相談や恋愛のバラエティー番組などが多く見られる。これらは非常にリアリティに溢れ、我々の心の中に親近感を生み出す。そしてこれらの番組のように毎回、登場人物や設定が変化することは、我々に新鮮さをもたらし、飽きを感じさせないという点で有効である。
  しかしながら、これらは本来の意味での“笑い”とは違う。これらのリアルさとは、彼らが我々に次元を合わせたが故にこそ生まれたものにすぎない。笑いは創造である。笑いとは、ある世界を創るところにあるべきだ。“8時だよ全員集合”で「志村、うしろうしろ!」と叫ばれていた志村けんは最高のお笑い芸人である。
 我々は彼らの創った世界に引き込まれる。彼らは決して我々にレベルを合わせることはしない。あくまで、自らの世界を創り上げるという頑固さを誇示すべきだ。それが笑いの魂ではないか。
  よいこがシュールでもいいじゃない。モストデンジャラスコンビがマニアックでもいいじゃない。リットン調査団が売れなくたっていいじゃない。宿題やったか!歯磨けよ!
 最後に、リレーのたすきを渡します。次は、野田さんにお願いします。

(ブレーンヒューマニティー会員 国安紀代美)

TSU・NA・GI第3号(2000/2/1発行)より